愛され作家No.1(予想)石田衣良

石田衣良の本を初めて買った。ずいぶん人気がある作家のようだけれども、小説はひとつも読んだことない。でも別に嫌いとか苦手とかじゃなくてむしろその逆である。自分が今10代だったら、読んでたかもなあ。

そんなわけで今まで作品を読むことはなかったんだけど、なんとなくこの人の本を買ってみたいと思っていたところにお手頃なものが出版された。
いい人そうだという噂に違わずいい人そうな。人畜無害というか。あまり敵をつくらなそうな。そして若者の味方のような。好感度高すぎ。ああみんな、こういう大人に憧れるんだろうな。などと思いながらスタバでカフェモカ嘗めながら過ぎていく日曜日の午後。

内容は雑誌に寄稿されたエッセイを集めたもののようだ。原稿料が長男のミルク何本分とかいうのが所帯じみてるけれども、このひとが言うとあまり嫌な感じじゃなくて、むしろ好感度が上がったりするんだろうな。

自由が丘とたまプラーザを「空々しいネーミング」と貶し、青山や代官山を「IQが低くそう」という箇所があって、そこは「なかなか言うねぇ」と関心した。あれれ、このひと代官山とかにおしゃれに住んでいそうと思ったんだけど。(今は目黒のあたりらしい)

荷風を引き合いに出しながら、東京の街にこだわりがあるあたりがいい感じ。この本を読むまで知らなかったが、作家はずいぶんと下町派なのだった。